越後奥寂庵の空間は、
何かを主張するために設えられたものではありません。

築百年を超える古民家を、一度すべて解き、
素材と構造に耳を澄ませながら、
静けさが自然に立ち上がるかたちへと組み直しました。

太い梁、土の気配を残す床、
やわらかく差し込む光と、影の深さ。

それらが過不足なく在ることで、
人は言葉の前に、身体でこの場を感じ始めます。

ここにあるのは、
整えられた空間というよりも、
内側の感覚がひらいていくための余白です。

一階

二階